フォー・ウェディング 監督:マイク・ニューウェル

☆☆☆☆☆☆☆☆★★(8点)
1994年に作られた有名な映画なのだが、みたのは今回が初めてだった。脚本がリチャード・カーティスなので大きなはずれはないかなと思ってレンタル屋で借りてきた。若きヒュー・グラントもよかったけど、若きリチャード・カーティスの脚本も若々しかったと思う。テレビシリーズの「Mr.ビーン」のあとだからその名残もあるし、のちの長編映画にも通じるプロットや会話の特徴も出ていた。この人はプロットや会話で人の心をつかむのがほんとにうまい。いろんな登場人物を魅力的に作りあげるのもお手のもので、あっというまに映画の世界にひきこまれてしまう。軽いロマンティックコメディーとみせて、意外と深いところまで話を持っていく手法はリチャード・カーティスの得意とするところだ。「フォー・ウェディング」も結婚や愛することについての若者の悩みを、当時結婚を許されなかった同性愛者やそのパートナーの死を描くことで、若者だけの苦悩に留まらない話になっている。原題は「Four Weddings and a Funeral」で、邦題からは抜かれてしまったが、葬式もこの映画の大切な要素だ。そしてヒロインのキャリー(アンディ・マクダウェル)が冷静にみればむしろ悪女なところがおもしろいと思う。チャールズ(ヒュー・グラント)の友人フィオナ(クリスティン・スコット・トーマス)が彼女を「あばずれ」と評するけど、誇張でもなんでもない。チャールズを手玉にとるあれこれのやり口は、ふつうなら世界中の人に嫌われてもよさそうなところだが、かえってそれがキャリーの魅力になっているから、やっぱりリチャード・カーティスはただものじゃない。


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