インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌 監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン

☆☆☆☆☆☆☆☆★★(8点)

フォーク歌手を演じるオスカー・アイザックの弾き語りに驚かされる(ジュリアード音楽院の出身らしい)。劇中の音楽シーンはどれもよかった。「オー・ブラザー! 」をちょっと思いだす。ジャスティン・ティンバーレイクとアダム・ドライバーの三人で歌うシーンはアダム・ドライバーが最高で、リハーサルのところからおもしろい。ルーウィンは絵に描いたような根なし草で、寝泊まりする家もないから、友人たちの家を転々とする。これが一週間の話とは思えないほど濃密というか、観ているこちらも時間の感覚が狂ってしまう。そして猫だが、かわいかったけど、なんだか意味深に描かれてしまって、その点は好みじゃなかった。ルーウィンと猫の取り合わせは絶妙だったから(いっしょに寝たり、街中を追いかけたり、電車に乗ったり、車の助手席で抱いてたり)、それ以上は望まないのだが。でもそれもオデュッセイアのパロディだと思えば、猫がユリシーズというたいそうな名前をつけられているのも納得がいくかも。

 

 


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