アナイアレイション -全滅領域- 監督:アレックス・ガーランド

☆☆☆☆☆☆☆★★★(7点)
「全滅領域」といういかにもB級映画の印象のサブタイトル付きだが(もちろん原題にはない)、「エクス・マキナ」の監督ということでみてみる気になった。静かで美しいSF映画という感じで進むのかと思っていたら、ホラーとよんでもいいほど映像がえぐいものになっていく。主人公の大学教授レナ(ナタリー・ポートマン)は、軍人の夫が一年前にこのエリアに入り、ひとりだけ生還したものの記憶がはっきりせず、いきなり血を吐いて意識を失い、病院に搬送される途中に拉致されるような形で、レナともども研究施設に連れて行かれてしまう。レナは施設で働いているほかの4人のわけありの女性たちとともに、シマーとよばれる謎の光に包まれたエリアを調査するという展開。レナは生物学の教授になるまえは陸軍の軍人だったというかなり異色の経歴を持っており、この調査にはうってつけの人材でもある。なにしろシマーは危険なエリアで、変異した多種多様な生物がひそむジャングルのようなところだ。サメの歯をもったワニや、人の声の真似までできるクマのような怪物がおり、人型の植物もいる。シマーでは光かなにかの乱反射で、遺伝子までも歪めてしまうらしい。最初に入った軍隊のチームの中には、内臓がヘビのようなものに変異してしまった者もいた。最終的には人の複製までもあらわれ、不気味さは絶頂になる。それにしても2時間でまとめるのは難しかったのではないかと思う。結末ありきなので、どうしてもこぢんまりとした感じになっていたが、もっとだらだらと長く描くのに似合う話だし、話をレナと夫に収束させるのはもったいない気がした。


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