アンダー・ザ・シルバーレイク 監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル

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☆☆☆☆☆☆☆★★★(7点)
脚本・監督は「イット・フォローズ」のデヴィッド・ロバート・ミッチェル。「イット・フォローズ」は美しくて怖い映画だった。今作もそのあたりは健在で、観る者をうっとりさせるところがある。「イット・フォローズ」とは違い、ホラー映画ではなく、デヴィッド・リンチものとでも言いたくなるような、悪夢のような映画だった。だから基本的に意味がわからない。意味はわかなくても、いかにも意味ありそうなことが次々に起こる。都市伝説、暗号解読、犬殺し、女の失踪とか、ほかにもいろいろあるが、いくつかはそれらしき解決にたどり着くのだけど、普通の考えでいけばとても納得できる内容ではない。だから徹頭徹尾、この映画は悪夢なのだろう。どんな結末をみても、なるほどそうだったのかとはならない。それでも悪夢にしてはちょっと脈絡がありすぎたかもしれない。リンチの「マルホランド・ドライブ」が圧倒的だったので、比べるとどうしても小粒に感じてしまう。ただ、ハリウッド近郊の美しくも狂った感じとか(ほんとにこんな感じというわけではないだろうけど)はよく出ていたし、女性たちはあやしくも美しい感じがよく出ていた。今回はちょっと期待が外れたが、次回作がみたくなる監督の一人であるのは変わらない。

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